一般外科

獣医科一般外科領域で最近問題となっているものの一つに「縫合糸肉芽腫」という病気があります。ご存知でしょうか。
外科手術を行う時に出血を止めたり、組織をくっつけるためには縫合糸が必ず使用されますよね。


「縫合糸肉芽腫」とは縫合糸が原因となって数カ月から数年を経て、体内に肉芽腫という腫瘤が形成され、様々な問題を引き起こす病気の事です。
いわゆる手術を行ったために発症する腫瘍状の病変で、その様な状態になると何度となく手術が必要となり、免疫抑制剤などのお薬の投与が一生涯必要になることもあります。

PKシーリングシステムについて

当院では「縫合糸肉芽腫」の発生を予防するためにPKシーリングシステム を使用しての不妊手術を行っています。 PKシーリングシステム とは縫合糸を使うことなく血管を処理する機械で、約７mmまでの血管
（ワンちゃんや猫ちゃんではほぼ体内のすべてと言っていい動脈）を安全に止血できます。
これらのシステムを使用する事で「縫合糸肉芽腫」の発生の可能性を究極に抑える事ができ、 オス犬・猫の去勢手術ではほぼ１００％近く、メス 犬・猫の避妊手術では、子宮の縫合糸（これだけはごめんなさい）以外はおなかの中に糸を残すことはありません。　　
子宮蓄膿症の手術で組織がもろく、ちょっと引っ張ると千切れてしまう症例の手術や、30Kgを超える大型犬の手術で、子宮の動脈を結わえた糸が次の日緩んでおなかの中で大出血・・・・怖いですね。この機械はこんな怖さもなくしてくれます。

シーリングシステムを使用しての手術は人では内視鏡手術などでは通常となっていますが、獣医科領域ではより安全な手術を行いたいという施設でのみ採用されています。
縫合糸肉芽腫の発生リスクの高い ダックスフンド・レトリーバー犬など の飼い主さんや、高齢で手術時間の短縮を必要とする患者さんには特におすすめ致します。

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眼科一般診療

スリットランプ



眼底カメラ









眼圧計

獣医眼科診察で欠かせない検査器具は、
スリットランプ・顕微鏡・眼底カメラ・眼圧計
そのほかにも、隅角レンズ・超音波エコーなどなどあまり一般の動物病院では活躍しない検査器具が大活躍します。
特に当院では、眼底カメラは患者さんの現状を飼い主様と病院とで病気の変化や現状を共有するために最も活躍する機械です。

眼科特殊検査

ＥＲＧと呼ばれる網膜の機能検査の機械です。
これで見えていない子の検査をすると
�@網膜が悪いのか・
�A白内障で見えないのか・
�Bそれ以外の例えば脳の検査をした方がいいのか、などがわかります。

隣は、隅角レンズです。
いろいろなタイプのなきれいなプリズムで、眼の中の水を排出する隅角と呼ばれる場所を検査し、緑内障を点眼治療でコントロールできる可能性を調べるのに役にたちます。

眼科外科

上の左は、いろいろな手術用のピンセットやなんやかんやです。
ほとんど一般の獣医の先生にはわかってもらえないこだわりや、好みがいろいろ詰まっています。
これを見ていると、とっても安らぎます。ほとんど趣味の世界です。
僕はどちらかというと角膜疾患や緑内障など痛みがあって失明する疾患に燃えるタイプですが、獣医眼科医なのでこんな器具も嬉しそうに持って活躍させています。

上の右、これは白内障のIOLという人工の眼内レンズを入れる道具です。超音波乳化吸引を行った後に使います。

下の左は、眼のOpeをするには何をするにも必要なアイテム、手術用顕微鏡です。カールツァイス（好きな人は大好きなドイツのメーカー）のとっても頼りがいのあるやつです。手術中は顕微鏡に手を触れることなく、足のペダルで視野の中心位置や、ズームなどを操作できます。

下右は、眼科の手術をする人間にとって大嫌いな出血、これを強力にコントロールしてくれる、ウエットフィールド・コアギュレ―ター
要するに眼科用の、出力の繊細な調節のできる止血用の電気メスです。

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後は、眼科専用の半導体レーザーシステムです
OcuLight SL（オキュライトＳＬ）と言います一般の病院にある半導体レーザーと違い
眼科に突出した、非常に繊細な出力の調整の可能な機械です。緑内障のレーザー治療や、逆まつ毛の治療などに使用します。




他にもいろいろありますが、またお気に入りが増えたときココに載せようと思います。

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